
秋から冬に向けて旬を迎えるおいしい野菜たち。少しの手間をかける掛けるだけで長くおいしく食べる事が出来たり、逆におかず作りの手間を省いたりする事が出来ます。
旬の時期にお手頃価格で手に入れた野菜を無駄なく、おいしく食べる方法をご紹介します。
さつまいも
さつまいもは、秋になるとご近所からいただいたり、芋ほりの行事に参加したり、在庫率が高くなりがちな野菜のひとつ。おやつやみそ汁の具、おかずに使って、どんどん消費したいですね。

さつまいもを冷蔵庫に入れて、黒く変色してしまった経験はありませんか?
長持ちさせるには、常温保存がおすすめ。さつまいもは、寒さに弱いので、土付きのまま1本ずつ新聞紙に包んで保存します。水気に弱いので、しっかり乾燥させてから包むのがポイント。風通しの良い場所で保存すれば、1~2ヶ月くらいはおいしく食べられます。



さつまいもは冷凍保存することも可能です。よく洗って、水気を拭き取り、輪切り、スティック状、いちょう切りなど、調理方法に合わせてカットしましょう。
スティック状やいちょう切りなどは、少しずつラップで包んでから冷蔵保存袋に入れます。輪切りは、重ならないようにそのまま冷凍保存袋に入れてOKです。冷凍庫で1カ月くらいは保存可能です。



冷凍したさつまいもは、そのまま調理する事が出来ます。切り方を工夫して保存しておくと、料理のバリエーションが広がります。例えば、いちょう切りは味噌汁の具材や炊き込みごはんに、スティック状は大学芋やさつまいもフライに、輪切りは煮物や天ぷらなど。調理の手間を省く事が出来るので、ふだんのおかず作りが楽しくなります。
きのこ
年間を通じて、安定した価格で購入出来るしめじやえのきだけ、まいたけといったきのこ類は、家計の強い味方。一年中食べられるのですが、秋に旬を迎えるしいたけは、香りが良くとてもおいしいですね。

しいたけは、大きさよりも肉厚かどうかをチェックします。軸が太くて短いものがおすすめです。逆にかさが薄く、開いているものは避けて、見た目にもみずみずしいものを選びましょう。

しいたけは水に弱いので、冷蔵保存する前に水洗いはしません。パック入りを購入した場合、中に水滴が付いていると早く傷むので、キッチンペーパーで包み、保存袋に入れて野菜室へ。軸を上に向けて保存すると黒ずみを防ぎ、1週間くらいはおいしく食べられます。

しいたけは軸をとって、そのまま冷凍保存袋に入れて保存します。軸の部分もきんぴらやスープのだしに使えるので、一緒に冷凍しておきましょう。冷凍庫で1カ月くらい保存可能です。

冷凍したしいたけは、解凍すると水っぽくなってしまうので、そのまま調理します。常温で2~3分置くと、簡単にカットする事が出来ます。

薄切りにすると、おからや炒り豆腐、炊き込みごはんの具など、さまざまなおかずに使えます。

鍋料理やアヒージョ、しいたけの肉詰めなどは、まるごと使います。軸を取って冷凍しているので、すぐに調理が始められ、時短になります。
ごぼう
「おいしいけれど、調理に手間がかかる」と敬遠されがちなごぼう。食物繊維やミネラルが豊富なごぼうは、ふだんの食事に取り入れたい食材の一つです。近頃は、洗いごぼうなども手に入りやすくなりました。上手に保存すると、ゴボウの歯応えと風味を最後まで楽しむ事が出来ます。

土付きごぼうの場合は、洗わずに土がつ付いたまま新聞紙で包みます。風通しのいい場所に立てておくと、1~2週間ほど常温保存が可能です。

洗ったごぼうは冷蔵庫の野菜室で保存します。冷蔵庫に入るサイズにカットし、ラップで包んで2~3日で使いきりましょう。
きんぴらごぼうはおいしいけれど、ささがきにするのが面倒……という人は多いと思います。時間があるときに、下ごしらえして冷凍保存しておくと、凍ったまま調理すること事が出来ます。

ささがきにしたごぼうは5分程度水にさらし、よく水を切ります。冷凍保存袋に入れて保存する際は、平らにするのがポイントです。必要な分だけ取り出しやすく、小分けにして冷凍する必要がありません。

土を落としてよく洗い、4~5cmにぶつ切りにして水にさらします。その後、水分をよく拭き取って、一回分ずつラップしたものを冷凍保存袋に入れて冷凍します。少し常温に置いておくと切りやすくなるので、好きな大きさにカットし、煮物などに使いましょう。

写真は、冷凍のささがきごぼうと細切りにしたにんじんをさっと茹でて、マヨネーズや白ごまと和えた「ごぼうサラダ」。ささがきの手間が省けると、食卓に上る機会も増えますね。
れんこん
一年中手に入れる事が出来るれんこんの旬は、秋から冬。調理方法によって、「ほくほく」「しゃきしゃき」「ねっとり」など、さまざまな食感を楽しむ事が出来ます。

れんこんは、切り口から水分が失われていくため、できるだけ両端の節の部分がカットされていないものを選びましょう。切り口が見えるものの場合は、表面にキズがなく、丸みのあるものが〇。穴の中が黒ずんでいないかどうかも確認します。

複雑な形をしているので、皮むきはピーラーを使うのがおすすめです。包丁より、薄くきれいにむく事が出来ます。

切ったあと、そのまま放置しておくと色が変わってしまうので、すぐに水にさらしてアクを抜きましょう。れんこんの白さを生かした料理に使う場合は、酢水に漬けます。酢れんこんやちらし寿司のトッピングなどに使う場合は、酢水でアク抜きをするのがおすすめです。

皮をむいて、1cm程度の輪切りにしたあと、酢水にさらし、水気をふいて冷凍保存袋に入れます。重ならないように冷凍しておくと、天ぷらやはさみ揚げ、煮物などの調理に便利です。

すりおろしたれんこんは、適当な分量をラップで包み、冷凍保存袋に入れて冷凍すると、1ヶ月ほどおいしく食べられます。れんこんはそこそこ大きなサイズをすりおろしても、ぽっちりになってしまいます。値段の安い時期に手に入れて、たっぷり作るのがおすすめです。
すりおろしたれんこんは、ねっとりした食感を生かして、鶏つくねやハンバーグに加えるととてもおいしいです。また、鍋料理やポタージュなど、とろみを味わう料理にもぜひ使ってみてください。

